「あぁ、今日も夕飯の副菜が決まらない…」そうため息をつきながら、冷蔵庫の前で立ち尽くすことはありませんか?野菜をしっかり食べさせたいけれど、洗って、切って、茹でて…という工程を、バタバタの朝食や夕食時にこなすのは本当に大変ですよね。実は、そんな悩みを解決してくれる最強の味方が、キッチンにある「炊飯器」なんです。今回は、私が実践している、スイッチ一つで完了する「野菜貯金」の作り方をご紹介します。

毎日の「あと一品」がしんどいママ・パパへ
子供に野菜を食べさせたいけど、毎食準備するのは本当に大変な作業ですよね。洗って土を落としたり、皮を剥いたり、下茹でしたり・・・美味しく食卓に出すまでには、意外と工程が多いので面倒に感じる人も多いのではないでしょうか?時間をかけて作っても、いざ子供に出したら全然食べてくれない…なんてことも我が家では日常茶飯事です。スーパーで売っているカット野菜やカットサラダは下処理が不要でとても便利。なのでわたしもよく活用しますが、野菜の種類が限定的なのでメニューがワンパターンになりやすいという悩みも多いと思います。
時短で簡単に調理ができて、子供がパクパク食べてくれるような野菜の調理方法はないだろうか…そんな悩みを解決できる方法があるんです!
それが「野菜貯金」です。
「野菜貯金」はその名の通り、日々の料理で使いたい野菜を貯金(ストック)しておくことです。ただしポイントは「炊飯器で加熱調理した野菜」をストックすること!数種類の野菜を炊飯器で一気に加熱することで、1つ1つにかける下処理の時間を短くしつつ野菜本来のうまみや甘味を引き出し美味しい状態にします。この状態で冷凍ストックしておけば野菜が欲しいときに電子レンジで温めるだけで食べることができます。
私がたどり着いた「野菜貯金」は、時間がある時にまとめて作っておけるので日々の忙しい生活の中でも取り入れやすいというメリットがあります。これから詳しく紹介する「野菜貯金」が忙しいパパ・ママの手助けになれば嬉しいです。
なぜ「炊飯器で蒸す」のが正解なの?
「炊飯器じゃなきゃダメなの?」と思われるかもしれませんが、この方法をおすすめするのには理由があります。
炊飯器で野菜を調理するとお鍋で茹でるのとは一味違う「デパ地下の温野菜」のような深い味わいになります。実はこれ、炊飯器が勝手に野菜に含まれる「温度」と「水分」をうまくコントロールしてくれているからなんです。また最大のメリットは、炊飯器が特別な調理機器ではないという点。家庭で1台は所有している場合が多いので「誰でも簡単に」スタートできます!
「甘味」を引き出す絶妙な温度キープ
多くの野菜(特にさつまいも、かぼちゃ、にんじんなどの根菜)は、60℃〜70℃くらいの温度でじっくり加熱されると、野菜の中にある酵素(アミラーゼなど)が働いてデンプンを「糖」に変えてくれます。野菜を茹でて加熱した場合、 野菜の温度が一気に上がってしまい、適温(60〜70℃)を通過する時間が短くなるため酵素が働く時間が短くなります。反対に炊飯器で加熱した場合、スイッチを入れてからゆっくりと温度が上がります。この「じわじわ加熱」の時間が、酵素がフル稼働して甘味を最大限に引き出してくれるのです。
「旨味」を逃さない「蒸し」の効果
お鍋で茹でると、野菜の旨味成分やビタミンが「ゆで汁」の中にどんどん逃げ出してしまいます(これを溶出といいます)。炊飯器の場合は、 使う水が少量で済むため、野菜が水に浸かりすぎず、「野菜自身の水分で蒸される」ような状態になります。これにより、旨味がギュッと凝縮され、野菜本来の濃い味を感じられるようになります。
細胞を壊して「食感」をホクホクに
炊飯器はお米を芯までふっくら炊き上げるために、熱を効率よく内部に伝える設計になっています。特にマイコン式や圧力IH式の炊飯器は、圧力をかけたり、包み込むように熱を伝えたりするのが得意です。これにより、野菜の硬い細胞壁を優しく、かつ均一に壊してくれるため、「外は煮崩れしていないのに、中はとろけるように柔らかい」という理想的な状態に仕上がります。
ごはんを炊くだけではもったいない!「炊飯器」の使い道
炊飯器はお米を炊く以外の調理も可能です。内閣府のデータから、「炊飯器」は家族世帯ではほぼ100%に近い普及率であり、一人暮らしであっても8割以上の人が炊飯器を所有していることがわかっています。誰でも持っている「炊飯器」を使用すれば、新たな機器を追加しなくても「野菜貯金」を手軽に始めることができます。この手軽さも魅力のひとつです!
| 世帯区分 | 所有率(普及率) |
| 二人以上の世帯 | 96.1% |
| 単身世帯(一人暮らし) | 82.2% |
※内閣府「消費動向調査2024」

実践!炊飯器で「野菜貯金」を調理する手順
具体的な調理手順をお伝えしていきます。
①野菜を切ります
カボチャ、ブロッコリー、人参、じゃが芋など、野菜をカットします。カットサイズは自由です。大きな塊でも炊飯器の中でじっくり加熱されて中までしっかりやわらかくなります。大き目にカットしたほうがより甘くなる気がします。
②炊飯器にカットした野菜をセットします
炊飯器の釜に少しの水を入れ(底面にうっすら水があるくらい)、カットした野菜を投入します。野菜を大き目にカットしていれば、加熱後に簡単に取り分けできるので特に仕切りや耐熱容器に入れる必要はありません。他の野菜と混ざらないようにしたい場合は、ガラスボウルなどの耐熱容器に入れて炊飯器にセットしましょう。
③スイッチオン!
炊飯器の「炊飯」スイッチを押して加熱を開始します。調理目安時間は「15分」です。通常モードや早炊きモードで調理する場合は、設定時間が15分を超える場合があります。その時は「取消」を押して、加熱を中止してください。調理モードの場合で時間が指定できる場合は、15分で調理してみてください。上記の時間で調理をしてみても野菜の火の通りが足りない場合は、「保温」で数分間放置すると、じっくり中まで火が通ります。

賢く保存!冷凍ストックのコツ
炊飯器で加熱調理した野菜を冷凍で保存します。「野菜貯金」のポイントは使いやすいグラム単位で「小分け」して保存することです。わたしはラップで包んで小分けにすることが多いです。細かくカットしている野菜は、子供の離乳食で使用した小分け容器を使用して冷凍しています。これは製氷皿でも代用できるのでおすすめです。使う時はレンジでチン、または凍ったままスープや味噌汁にポン!一度炊飯器で加熱しているので、食べられる程度に加熱ができればOKです。

アレンジ自在!「野菜貯金」の活用例
レンチンで温野菜に。そのままマヨネーズやドレッシングで。
「今日のごはんちょっと野菜少ないかも…」そんな時に野菜貯金が大活躍します。
冷凍保管していた野菜貯金はレンジで温めて温野菜にしてそのままマヨネーズやドレッシングでいただく食べ方が簡単・シンプルで美味しいです。お弁当の彩りが足りない時にポイント使いすることもできます。(お弁当にはしっかり冷ましてから使用してください!)
わたしのおすすめは「野菜のポタージュ」です。冷凍前に炊飯器で加熱しているので、旨みや甘みが凝縮した美味しいポタージュができあがります。簡単なレシピを紹介していますので参考になれば嬉しいです!
≪リンク≫「野菜貯金」を活用した超簡単時短レシピ
まとめ:完璧を目指さない「野菜貯金」で心にゆとりを
毎日の夕食作りは、私たちが想像している以上にエネルギーを使います。「ちゃんとしなきゃ」と自分を追い込む必要はありません。まずは簡単にできる「野菜貯金」で冷凍庫に小さな「安心」を貯めてみませんか?
野菜を切って炊飯器で加熱する。そんな少しの工夫が、数日後の自分を助ける「野菜貯金」になります。完璧な手料理を目指すことよりも、心にゆとりを持って食卓を囲めることの方が、きっとずっと大切です。「冷凍庫に野菜がある」というお守りが、あなたの忙しい食事の時間を少しだけ軽やかにしてくれるはずですよ。



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